当サイトの記事は、財務省・造幣局・日本銀行・国税庁など公的機関の情報、田中貴金属工業の公表価格、各銀行・買取店の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。銀価格・買取価格・手数料は記事執筆時点の参考値で、変わることがあります。
祖父が集めていた記念硬貨を買取店で売ろうと思っています。売ったお金に税金がかかって、確定申告が必要になったりしませんか?
国税庁の説明では、家具や衣服のような生活用の物を売った分には所得税がかかりません。ただ、貴金属などで1個30万円を超える物は別なので、その線で手元の物を見ていきましょう。
記念硬貨を売ると決めたあとで、『あとから税金を請求されたらどうしよう』と不安になる方も多いはずです。
結論から言うと、記念硬貨の税金は「国税庁の生活用動産の考え方」と「1個(1組)30万円の線」、それに「譲渡所得の特別控除50万円」の3つで見ていきます。ただし、記念硬貨を名指しした国税庁の説明は見当たらないので、高額な時は税務署や税理士に確かめるのが安心です。
この記事では、手元の記念硬貨を売った時に税金がかかりそうかを、自分で見当をつけられるようにします。
記念硬貨を売った時の税金は、まず「生活用動産」で考えます
国税庁のタックスアンサーには、税金がかからない所得として「生活に通常必要な動産の譲渡による所得」が挙げられています。家具やじゅう器、通勤用の自動車、衣服などがその例です。
生活に通常必要な動産を売った所得は非課税です。ただし、貴金属や宝石、書画、骨とうなどで、1個または1組の価額が30万円を超えるものの譲渡による所得は除かれます。
この決まりは所得税法第9条と、所得税法施行令第25条に書かれています。施行令では、30万円を超える物に限って課税の側に回るのは「貴金属」「書画、こつとう及び美術工芸品」などとされています。
ここが大事なところです。記念硬貨がこの「生活に通常必要な動産」に当たるのか、貴金属や骨とうの側に入るのかを、国税庁が記念硬貨を名指しして説明したものは見当たりません。
だからこの記事では、「1個(1組)30万円を超えるかどうか」を目安に、手元の物を見ていきます。最後の判断は、税務署や税理士に確かめてみてください。
手元の記念硬貨は、1個30万円の線からどれくらい離れている?
うちにあるのは500円の記念硬貨が何十枚かと、千円銀貨が数枚です。30万円なんて、とても届かない気がするんですが。
1枚ずつ見れば、多くはその線から遠いはずです。ただ、セットでまとめて持っている時は見方が変わることもあるので、表で確かめてみましょう。
『そもそも、うちの記念硬貨は30万円もするの?』という疑問が先に来ますよね。銀貨の銀の重さと、買取店の公表価格で見てみましょう。
| 記念硬貨の種類 | 額面 | 1枚の銀の重さで見た目安 | 店の公表例 |
|---|---|---|---|
| 500円・100円の白銅貨・クラッド貨 | 500円・100円 | 貴金属ではないので計算しない | 額面が基準になりやすい |
| 平成14年以降の千円銀貨(純銀31.1g) | 1,000円 | 約8,214円 | 大黒屋 新幹線鉄道開業50周年記念 9,500円 |
| 天皇陛下御在位60年記念 1万円銀貨(純銀20g) | 10,000円 | 約5,282円 | 金貨買取本舗は両替品として案内 |
| 地方自治法施行60周年記念 千円銀貨の47都道府県完品セット | 47,000円 | 1枚ずつの合計は約386,050円 | バイセル 〜104,000円(2025年11月時点) |
銀の目安は、田中貴金属が2026年11月2日17:00に公表した銀の店頭買取価格264.11円/g(税込)×銀の重さで出した、記事執筆時点の参考値です。銀地金の価格で、記念硬貨の買取価格そのものではありません。大黒屋の価格は2026年11月2日更新の公表価格(専用ケース有り)です。
1枚ずつ見ると、白銅貨や銀貨の多くは30万円の線から大きく離れています。
47都道府県の完品セットは、銀の目安を足すと30万円を超えます。ただ、これは銀地金の値段で出した数字で、店の公表例とは大きく離れています。
そして、47都道府県の銀貨を1組として見るのか、1枚ずつ見るのかは、国税庁の説明だけでは決められません。セットで持っている時ほど、税務署に確かめておくと安心です。
10万円金貨などの記念金貨は、金を素材にした高額な物です。この記事の対象は白銅貨や銀貨なので、金貨を売る時は別に、税務署や税理士に確かめてみてください。
税金がかかる場合の計算は、特別控除50万円から
もし課税になったら、売った金額がまるごと所得になるんですか?
いいえ、買った時の代金を引いて、さらに特別控除の50万円を引いたあとの金額で考えます。順番に見ていきますね。
生活用動産に当たらないと判断された場合は、売った利益が譲渡所得になります。国税庁のタックスアンサーNo.3152では、計算はこうなっています。
- 売った金額から、取得費(一般に購入代金)と売るためにかかった費用を引く
- その年の譲渡益の合計から、特別控除の50万円を引く
- 持っていた期間が5年以内なら全額、5年を超えるなら2分の1が総合課税の対象になる
ポイントは2番目です。その年の譲渡益の合計が50万円以下なら、特別控除で課税される譲渡所得は0円になります。
取得費は、一般に購入代金のことです。例えば造幣局で買った「税関発足150周年2022プルーフ貨幣セット」なら、販売価格は15,500円(消費税・送料込)です。
『昔に親が買った物で、いくらだったか分からない』という場合もありますよね。造幣局の販売品なら、販売の都度ホームページで案内されているので、記念の名前と年銘から当時の販売価格を探せることがあります。
国税庁によると、給与を1か所から受けていて全部が源泉徴収されている人でも、給与と退職以外の所得金額の合計が20万円を超えると確定申告が必要です。特別控除を引いたあとの金額で見るので、売った金額そのものではありません。
銀行で額面に替えたり、お店で使ったりする時は?
記念硬貨を銀行の窓口で通常の硬貨に替える時は、500円の記念硬貨が500円のお金になるだけです。お金がお金に替わるだけなので、利益は出ません。
お店で額面どおりに使う時も同じです。財務省は、記念貨幣は全て通常の貨幣と同じように使えると案内しています。
| 手放し方 | 受け取るお金 | 税金の考え方 |
|---|---|---|
| お店の有人レジで使う | 額面ぶんの買い物 | 額面のお金として使うだけ |
| 銀行・ゆうちょ銀行の窓口で替える | 額面(大手銀行は手数料あり) | 額面のお金に替えるだけ |
| 日本銀行で引き換える | 額面 | 額面のお金に替えるだけ |
| 買取店で売る | 店の査定額 | 生活用動産と30万円の線で考える |
気にしたいのは、窓口の手数料のほうかもしれません。2026年11月4日時点の公式ページでは、三菱UFJ銀行は記念貨幣の入金に100枚まで770円、三井住友銀行は100枚まで990円(口座入金のみ)かかります。
どの方法で替えると手取りが多くなるかは、記念硬貨の換金方法で比べています。

記念硬貨の買取と税金で、売る前に確かめておくこと
記念硬貨の買取と税金の話は、売ったあとより売る前に確かめておく方が楽です。
- 1枚または1組で30万円を超えそうな物があるか
- セットで売るか、ばらで売るかを決めたか
- 購入した時の値段が分かる物(造幣局の販売品の名前と年銘)があるか
- 査定額の明細を受け取って、とっておくか
- 金貨が混ざっていないか
査定の明細や買取の記録は、あとで申告が必要か確かめる時の材料になります。もらった書類は捨てずに残しておきましょう。
『そもそも、いくらになるのか分からない』という段階なら、まず査定で金額を聞いてみるのが近道です。おたからやは査定料が無料で、提示額に納得できなければキャンセルもできると案内しています。
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記念硬貨の査定額を確かめる
銀貨やプルーフ貨幣セットが混ざっていれば、額面より高い評価がつくことがあります。仕分けをしないまま持ち込めて、店頭のほか出張査定やLINE査定も選べるので、金額を聞いてから売るか決めましょう。
査定料無料公式サイトで査定方法を確認する買取価格は日々変わります。最新の価格・条件は公式サイトで確認してください。
売れる物の見分け方や店選びの流れは、記念硬貨の買取ガイドで詳しく見ています。

よくある相談:記念硬貨を売ったら税金や確定申告はどうなる?
Yahoo!知恵袋に寄せられている、記念硬貨と税金の相談から3つを要約して答えます。
「祖父か父が買った記念硬貨が出てきた。売ったら税金はどうなる?」
家族が買った物を受け継いで売る場合も、考え方はこの記事と同じです。生活用動産の非課税と、1個30万円の線、特別控除50万円の順で見ていきます。
相続で受け継いだ物なら、相続の時の扱いも関わってきます。分け方と評価の考え方は相続した記念硬貨の扱いで見てみてください。
「固定資産税の支払いに、御成婚記念や博覧会記念の硬貨を使える?」
記念硬貨は法律で貨幣と定められているので、お金としては使えます。ただし、1回に使えるのは1種類20枚までというルールがあります。
税金を払う窓口が硬貨での支払いを受け付けているかは、窓口ごとに違うことも。持ち込む前に、払い込む先に問い合わせておきましょう。
「記念硬貨をフリーマーケットで何度も売買した。申告はいる?」
何度も売り買いしている場合は、ふだんの持ち物を手放したのとは違う扱いになることがあります。国税庁の説明だけでは判断できないので、取引の記録を持って税務署に相談してみてください。
よくある質問
記念硬貨を額面より高く売れたら、その差に税金がかかりますか?
国税庁は、生活に通常必要な動産の売却は非課税としつつ、貴金属や骨とうなどで1個30万円を超える物は除くと説明しています。記念硬貨を名指しした説明は無いので、高額な時は税務署に確かめてください。
特別控除の50万円は、1枚ごとに使えますか?
国税庁によると、50万円はその年の長期と短期の譲渡益の合計に対して引くものです。1枚ごとではありません。
昔の購入代金が分からない時、取得費はどうなりますか?
国税庁は取得費を一般に購入代金としています。造幣局の販売品なら過去の販売品の一覧で販売価格を探せることがあるので、分からない時の扱いは税務署に確かめてみてください。
銀行で記念硬貨を額面に替えたら、確定申告はいりますか?
額面のお金に替えるだけなので、利益は出ません。気にしたいのは、大手銀行の記念貨幣の手数料のほうです。
まとめ
- 国税庁は、生活に通常必要な動産の売却は非課税、ただし貴金属や骨とうなどで1個(1組)30万円超は除くと説明している
- 記念硬貨を名指しした国税庁の説明は見当たらないので、高額な時は税務署や税理士へ
- 白銅貨や銀貨の多くは、1枚ずつ見ると30万円の線から大きく離れている
- 課税になる場合も、その年の譲渡益の合計から特別控除50万円を引ける
- 銀行で額面に替えたりお店で使ったりするだけなら、利益は出ない
記念硬貨の種類ごとの価値は、記念硬貨の価値はいくら?で確かめられます。







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