造幣局の記念硬貨とは?販売と銀行引換の仕組みと今の価値

造幣局の記念硬貨の仕組みを表したアイキャッチ

当サイトの記事は、財務省・造幣局・日本銀行・国税庁など公的機関の情報、田中貴金属工業の公表価格、各銀行・買取店の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。銀価格・買取価格・手数料は記事執筆時点の参考値で、変わることがあります。

ケースに「造幣局」と書かれた記念硬貨が出てきて、どういう物なのか気になっている方も多いはずです。

結論から言うと、造幣局の記念硬貨は「造幣局が販売した物」と「金融機関で額面と引き換えた物」の2つに分かれ、どちらかで今の価値の見方が変わります。

この記事では、造幣局と財務省の公式情報をもとに、手元の記念硬貨がどちらの入り方をした物かを見分けるところから話を進めます。

記念硬貨を持っている人

父の棚から、造幣局の箱に入った硬貨と、袋に入った記念500円が出てきました。同じ造幣局の物なのに、扱いは違うんでしょうか?

案内役

同じ造幣局で作られた物でも、販売された物と銀行で引き換えられた物とでは、値段の付き方が違うんです。まずは仕組みから見ていきましょう。

目次

造幣局の記念硬貨とは?作る所と発行する所は別です

先に結論

記念硬貨を作っているのは造幣局ですが、貨幣を発行する権限は政府にあります。発行の情報は財務省が、販売の案内は造幣局が、それぞれのホームページで出しています。

「造幣局が記念硬貨を出している」と思われがちですよね。

実は、通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律では「貨幣の製造及び発行の権能は、政府に属する」と決められています。

記念貨幣は、国家的な記念事業として閣議の決定を経て発行される貨幣です。額面は通常の6種類のほか、一万円・五千円・千円の3種類が使えると法律にあります。

発行枚数は、記念貨幣ごとに政令で定めると書かれています。

役割担当読者が見る場所
記念貨幣を発行する政府(閣議の決定を経て発行)財務省の記念貨幣一覧・報道発表
引換えのルールを知らせる財務省財務省の引換要領の発表
作る・販売する造幣局造幣局の記念貨幣一覧・販売要領・オンラインショップ
額面で引き換える銀行・信用金庫などの金融機関各金融機関の窓口
通常の貨幣に替える日本銀行・金融機関日本銀行の引換え窓口など

古い記憶のまま「大蔵省 造幣局の記念硬貨」と呼んで探す方もいます。この記事では、今の窓口である財務省と造幣局の公式情報で確かめていきますね。

財務省は、記念貨幣は昭和39年の東京オリンピック記念千円銀貨幣以降に発行されていて、「これ以前のものはありません」と説明しています。

造幣局の記念硬貨が手元に届くまでの2つのルートを示した図解

記念硬貨の入り方は2つ:造幣局の販売と、金融機関での額面引換

記念硬貨を持っている人

記念硬貨って、全部造幣局から買うものだと思っていました。

案内役

そう思うのは自然です。実は多くの記念500円や記念100円は、銀行などの窓口で額面と同じお金で引き換えて手に入れる物なんですよ。

財務省のFAQでは、記念貨幣の入手方法は2つに分けて案内されています。

1つ目は「プレミアム貨幣・プルーフ貨幣」で、造幣局による販売です。

2つ目は「その他の記念貨幣」で、取扱金融機関の窓口で額面価格で引き換えます(一部、造幣局が販売することもあります)。

プレミアム貨幣とプルーフ貨幣の違い

プレミアム貨幣は、素材に金や銀などの貴金属を含み、製造費用が額面を超える記念貨幣です。造幣局は、日本で最初のプレミアム貨幣は長野オリンピック冬季競技大会記念金貨幣だと説明しています。

プルーフ貨幣は、収集用に特殊な技術で作り、表面に光沢を持たせて模様を鮮明に浮き出させた貨幣です。

造幣局によると、表面を入念に磨いた極印(貨幣用の金型)を使い、極印を二回打ちするなどして作っています。

造幣局の販売
  • 千円銀貨などのプレミアム貨幣
  • プルーフ貨幣・プルーフ貨幣セット
  • 申込制で、多ければ抽選になる物もある
金融機関での額面引換
  • 記念500円・記念100円の多く
  • 額面と同じお金で引き換える
  • 引換開始日に1人あたりの枚数制限がある例も

実際の例で見てみます

造幣局と財務省の記念貨幣一覧では、令和の記念硬貨も2つのルートに分かれています。

記念硬貨額面入り方販売価格・引換開始日
天皇陛下御即位記念 500円バイカラー・クラッド貨幣(令和元年)500円金融機関で額面引換令和元年10月18日 引換開始
鉄道開業150周年記念 1,000円銀貨幣(令和4年)1,000円造幣局の販売(申込制)12,300円
2025年日本国際博覧会記念 第三次 500円バイカラー・クラッド貨幣(令和7年)500円主に金融機関で額面引換令和7年4月8日 引換開始
2025年日本国際博覧会記念 第三次 1,000円銀貨幣(令和7年)1,000円造幣局の販売のみ15,200円(税込み)

造幣局の販売はどう申し込む?

造幣局の販売は、販売要領で申込期間と方法が決まっています。

例えば令和8年銘ミントセットは、郵便はがきか造幣局オンラインショップで申し込み、造幣局から届く払込用紙でコンビニ・郵便局・銀行から払う流れでした。オンラインショップで申し込んだ人はクレジットカードでも払えます。

昭和100年記念貨幣のように、申込みが販売数量を上回ると抽選になる物もあります。

造幣局は、明らかに転売を前提とした申込みには販売しないとも書いています。

金融機関での引換えはどう進む?

額面引換の記念硬貨は、財務省が引換要領を発表してから、取扱金融機関の窓口で引き換えが始まります。

大阪・関西万博の第三次500円では、引換取扱機関に銀行(ゆうちょ銀行を含む)・信用金庫・信用組合・労働金庫・農業協同組合などが並び、引換開始日は1人2枚以内でした。

東京2020の第四次の500円と100円は、引換開始日に1人各種類2枚限り、計18枚以内とされていました。

万博の第三次500円は、財務省の発表で発行枚数の一部(12万枚)を金融機関での引換えではなく造幣局が販売する予定とされていました。

同じ記念500円でも、窓口で引き換えた物と造幣局から買った物がある、ということです。

造幣局が作ってきた記念硬貨は、どんな種類がある?

『造幣局の記念硬貨って、全部で何種類あるの?』と気になりますよね。

造幣局の記念貨幣一覧を額面と素材ごとに数えると、地方自治法施行60周年記念を含めて240件あります(追加発行分は数えない)。

額面・素材件数価値の物差し
1,000円銀貨幣(昭和39年の銀合金1件を含む)95銀の重さと額面
500円バイカラー・クラッド貨幣52額面
100円クラッド貨幣29額面
500円白銅貨幣16額面
5,000円銀貨幣7銀の重さと額面
500円ニッケル黄銅貨幣7額面
100円白銅貨幣4額面

ほかに、金貨や1万円銀貨、500円銀貨などが少しずつあります。

千円銀貨がいちばん多く、次が500円のクラッドなんです。手元の物がどの行に入るかで、価値の見方が決まります。

年代ごとの一覧は、日本の記念硬貨一覧で確かめられます。

造幣局のホームページで分かること・分からないこと

『造幣局のホームページを見れば、全部分かるのでは?』と考える方もいるはずです。

造幣局のホームページで調べられるのは、主に「作った物の事実」です。値段の相場は載っていません。

造幣局のホームページで確かめられること
  • 記念貨幣一覧で、記念の種類・年銘・発行枚数を見る
  • 個別ページで、素材・品位・量目・直径を見る
  • 令和8年以降の発行予定一覧で、これから出る記念貨幣を見る
  • 販売要領で、販売価格・申込期間・申込方法を見る
  • オンラインショップで、今申し込める製品を見る

一覧は造幣局の記念貨幣一覧にあり、枚数は千枚単位で載っています。

財務省のホームページにも記念貨幣一覧があり、2026年9月11日現在のPDFでは販売品の販売価格も確かめられます。

調べる時の手順

手元の記念硬貨を公式情報で確かめる流れ
  1. 硬貨やケースに書かれた記念行事の名前と年銘をメモする
  2. 造幣局の記念貨幣一覧で、同じ名前と年銘の行を探す
  3. 個別ページで素材を見て、銀貨か白銅・クラッドかを確かめる
  4. 財務省の記念貨幣一覧で、販売価格があるか引換開始日だけかを見る
  5. 販売品かどうか、素材は何かをメモして、価値の見方を決める

例えば「東京2020」と書かれた千円なら、造幣局の一覧で純銀31.1gの銀貨と分かり、財務省の一覧で造幣局の販売品だったと分かります。

造幣局の記念硬貨の価値は?造幣局が答えない理由

記念硬貨を持っている人

造幣局に問い合わせたら、今いくらの価値があるか教えてもらえますか?

案内役

残念ですが、造幣局は市場での値段は把握していないと案内しています。作る所なので、売り買いの値段は別のところで確かめることになりますね。

造幣局の貨幣Q&Aには「造幣局は貨幣を製造する機関ですので、貨幣の市場での価値等については、把握しておりません」とあります。

だから、造幣局の記念硬貨の価値は、自分で3つの物差しに当てはめて見ていくことになるんです。

価値を見る3つの物差し

白銅やクラッドの記念硬貨は額面、銀貨は銀の重さと額面の比較、プルーフ貨幣セットやケース入りは買取店の評価が基準です。

販売価格・額面・銀の目安は、それぞれ別の数字です

ここが大事なところです。

造幣局から買った時の販売価格は、今売れる金額とは別物なんです。

製品造幣局の販売価格額面銀の目安(264.11円/g)
鉄道開業150周年記念 1,000円銀貨幣(令和4年・純銀31.1g)12,300円1,000円約8,214円
令和8年銘ミントセット2,300円666円(6種類の合計)銀を含む記載なし

銀の目安は、田中貴金属が2026年11月2日17:00に公表した銀の店頭買取価格264.11円/g(税込)×銀31.1gで出しています。銀地金の価格で、記念硬貨の買取価格そのものではありません。

造幣局創業150周年の年には「円誕生150周年貨幣セット(造幣局創業150周年を迎えて)」(令和3年・2,500円)も販売されました。造幣局は、この製品には現行の五百円貨幣が組み込まれていると注記しています。

鉄道開業150周年の千円銀貨は、まる福が2026年11月3日の当店買取価格として7,000円と載せています。

販売価格の12,300円とも、銀の目安の約8,214円とも違う数字ですよね。3つの数字を混ぜずに見るのがコツです。

造幣局の記念銀貨の販売価格と額面と銀の目安の違いを示した図解

もう1つ例を挙げますね。

東京2020オリンピック競技大会記念の千円銀貨幣は、第二次が9,500円、第三次・第四次が9,676円で造幣局から販売されました。

大黒屋は、東京2020オリンピック競技大会記念の千円銀貨幣を4,500円と公表しています(2026年11月2日更新・ケース有の価格)。

販売価格より店の公表額が低い例もある、ということです。法律では、造幣局が販売する貨幣の価格は、製造に要する費用と額面を下回らない範囲で、発行枚数や需要の動きを考えて決めるとされています。

買った時の値段は「作る側の値段」で、売る時の値段は「買う側の評価」なんです。

種類ごとの価値の決まり方は、記念硬貨の価値はいくら?種類別の見分け方でまとめています。

セットの中の硬貨は額面で使えます

造幣局は「貨幣セットに収納されている貨幣(記念貨幣を含む)は、全て貨幣として使用可能」と案内しています。

ただし「購入価格でのご使用はできません」とも書いています。ミントセットを使い切っても666円分で、買った時の値段との差は戻りません。

両替した記念硬貨は、造幣局に戻って鋳つぶされます

造幣局は、金融機関で通常貨幣に両替され回収された記念貨幣は、日本銀行を経て造幣局に戻ると説明しています。

戻った記念貨幣は地金として扱われ、素材別に鋳つぶされて新しい貨幣の材料になります。

替える前に一度だけ見直しましょう

額面に替えた記念硬貨は、記念硬貨としてはもう戻ってきません。銀貨やセットが混ざっていないか、替える前に確かめておくと安心です。

額面で替える場合、ゆうちょ銀行には記念硬貨専用の手数料がなく、窓口の硬貨取扱料金は1〜100枚まで無料です。日本銀行は、引換えに手数料を取らないと案内しています。

造幣局の記念硬貨を買取に出す時のポイント

『造幣局の箱に入っているなら、高く売れるはず』と期待したくなりますよね。

ただ、造幣局の物かどうかより、素材とケースの状態の方が評価を左右します。

大黒屋は、プルーフ貨幣セットを年銘と年銘板の有無で分けて公表していて、2018年以前は買取不可としています(2026年11月2日更新)。

同じ造幣局のセットでも、年銘によって店の扱いが大きく違う、ということなんです。

買取に出す前の準備
  • 造幣局のケース・外箱・説明書をそろえる
  • 銀貨やセットを磨いたり洗ったりしない
  • 造幣局の一覧で名前・年銘・素材をメモしておく
  • 白銅・クラッドのばらの記念硬貨は、額面ルートと分けておく

造幣局は、銀の記念貨は長く置けば変色は避けられないとしたうえで、どの手入れ方法も「表面を傷める可能性があり、あまり好ましくはありません」と説明しています。

黒ずんでいても、そのまま見てもらうのが一番です。

例えば店では、「造幣局で買ったセットと、銀行で引き換えた記念硬貨が混ざっています」と伝えると、査定の話が進めやすくなります。

金額を聞いてから売るかどうか決めて大丈夫です。

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記念硬貨の査定額を確かめる

銀貨やプルーフ貨幣セットが混ざっていれば、額面より高い評価がつくことがあります。仕分けをしないまま持ち込めて、店頭のほか出張査定やLINE査定も選べるので、金額を聞いてから売るか決めましょう。

査定料無料公式サイトで査定方法を確認する

買取価格は日々変わります。最新の価格・条件は公式サイトで確認してください。

プルーフ貨幣セットの売り方は、プルーフ貨幣セットの価値と買取で詳しく書いています。ミントセットならミントセットの価値と買取も参考にしてみてください。

知恵袋でよくある相談:造幣局のセットは価値が上がる?

Yahoo!知恵袋には、造幣局のセットについての相談が多く寄せられています。3つ、要約して答えますね。

造幣局のキャラクターのプルーフ貨幣セットは、将来値上がりする?

ドラゴンボールや名探偵コナンのプルーフ貨幣セットを買ったけれど、将来の価値はどうなるのか、という相談です。

この記事では、値上がりや値下がりの予想はしません。

事実として言えるのは、造幣局のドラゴンボール40周年記念2025プルーフ貨幣セットは販売価格16,500円で、中の貨幣の額面は666円だということです。

持ち続けるか手放すかは、店の査定額と、自分が集める楽しみのどちらを取るかで決めてみてください。

記念硬貨を持っている人

造幣局のプルーフ貨幣セットと、普通の貨幣セットは何が違うんですか?

案内役

中身はどちらも500円から1円までの6種類です。プルーフの方は、磨いた極印で二回打ちするなど特殊な作り方で、表面に光沢があるのが違いですね。

造幣局のプルーフ貨幣セットで、評価が高い年銘は?

造幣局のプルーフ貨幣セットを、価値の高い順に知りたいという相談もあります。

年銘ごとの順位は付けられませんが、大黒屋の公表例(2026年11月2日更新)では、2019年の令和元年版は年銘板ありで3,000円、2021年は年銘板ありで1,500円でした。

2018年以前は買取不可とされているので、店によって年銘の扱いがかなり違うと考えておきましょう。

親が造幣局からミントセットを買い集めていた

親が造幣局から買っていたミントセットを、生活費にしてほしいと言われていた、という相談もあります。

ミントセットの中の硬貨は額面で使えるので、セットごとに額面の666円は残ります。

セットのまま査定に出すか、ばらして使うかは、記念硬貨の購入方法で触れている販売価格と見比べながら決めると納得しやすいです。

よくある質問

造幣局で記念硬貨を買い取ってもらえますか?

造幣局は貨幣を作る機関で、市場での価値は把握していないと案内しています。造幣局の記念硬貨を売る時は、買取店の査定を受けるか、額面で使う・替える方法を選びます。

造幣局のホームページで記念硬貨の価値は分かりますか?

分かるのは発行枚数・素材・量目・販売価格などの事実です。今の価値は、素材の物差しと買取店の公表例・査定で確かめます。

造幣局から買った記念硬貨は、販売価格で使えますか?

使えるのは額面までです。造幣局は「購入価格でのご使用はできません」と案内しています。

造幣局の記念硬貨で、2022年(令和4年)に出たものは?

造幣局の記念貨幣一覧では、令和4年銘として沖縄復帰50周年記念と鉄道開業150周年記念の千円銀貨幣(ともに造幣局の販売品)が載っています。沖縄復帰50周年には一万円金貨幣もあります。

新しく出る記念硬貨はどこで分かりますか?

造幣局の「令和8年以降発行予定記念貨幣一覧」と、財務省の報道発表で確かめられます。申込方法は造幣局の販売要領に載ります。

まとめ

この記事の要点
  • 記念硬貨を作るのは造幣局、発行の権限は政府にある
  • 入り方は「造幣局の販売」と「金融機関での額面引換」の2つ
  • 造幣局は市場での価値を答えないので、素材と状態で価値を見る
  • 販売価格・額面・銀の目安・店の買取価格は、すべて別の数字
  • 両替した記念硬貨は造幣局で鋳つぶされるので、替える前に見直す
記念硬貨の価値.jp

記念硬貨の価値.jp 編集部

500円・100円の記念硬貨、千円銀貨・5千円銀貨・1万円銀貨、プルーフ貨幣セットやミントセットなど、日本の記念硬貨を損しない形でお金に戻すために、種類の見分け方・価値の考え方・銀行での替え方・売る店の選び方を、公的機関の情報と公表価格をもとに整理している情報サイトです。 公式サイト

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